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歯槽膿漏と歯周病ってちがうの?
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歯槽膿漏(しそうのうろう)は、歯周病の症状の一つです。歯槽膿漏=(イコール)歯周病と捉えられることも多いようですが、厳密には歯周病は、細菌によって引き起こされる歯や歯ぐきの病気である「歯肉炎」と「歯周炎」の総称です。病名としては歯周病が正解です。 |
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歯肉炎と歯周炎
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さて、この歯周病ですが、今書いたように、大きく「歯肉炎」と「歯周炎」にわけられます。どちらも細菌によって引き起こされるのですが、原因となる細菌の種類が歯肉炎と歯周炎では異なります。
「歯肉炎」は、繁殖に酸素を必要とする細菌によって引き起こされる、歯肉表面の炎症です。細菌が繁殖するためには酸素が必要なので、歯と歯ぐきの奥深くでは(酸素が足りないため)繁殖することができません。そのため、病巣が歯肉に限定されます。歯と歯ぐきの奥深くにまでは病巣が拡がらないので、この段階であれば比較的容易に治療することができます。
「歯周炎」は、酸素を嫌う細菌によって引き起こされる炎症です。酸素を嫌うということは…そうです。酸素のない歯と歯ぐきの奥深く(歯周ポケットと呼ばれる部分)で繁殖します。そのため、歯周炎になると歯周ポケットが炎症によってどんどん深くなり、症状が進行していくと骨を含めた歯周組織にまで炎症が及んで歯ぐきから膿が出てきます。(あ!これが歯槽膿漏ですね)そして最終的には歯槽骨を溶かし歯が抜け落ちることになります。
日本人の場合、歯肉炎は10〜20代前半ですでに60%のかたがかかっているといわれ、50才代でおおよそ80%の人がかかっているといわれるほど、多くの方が悩んでいる歯の病気です。だれもがかかっている病気だからといって軽視していると最後には取り返しのつかないことになってしまう怖い病気です。
歯周病は予防できます。また、早期発見、早期治療がもっとも大切なキーポイントとなりますから、歯が痛くなくても、かかりつけの歯医者さんで半年に一回は診察してもらってください。(健康な歯と歯ぐきであれば、歯医者さんは痛くもなんともない、かえってリラックスできるくらいの癒しの場となるはずです。)
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